円満退社をするためには、どうすればよいでしょうか?
【円満退社を失敗した事例】
・退職するとわかったとたんに、社内が冷たくなった
進めているプロジェクトがあったのに、途中でやめることになり、「辞める人間は楽でいいよね」と嫌味を言われるようになってしまうこともあります。相手も人ですので、仕事の負担が重くなれば、愚痴の一つや二つ言いたくなるのは人情と思って、やる過ごすしかないでしょう。
・上司のしつこい引き止めにあってしまった。
上司からの引き止めというのはよくあることです。ズルズルと引っ張ってしまって、もう一つの仕事が終わってから、もう一つの仕事が終わってから・・・と、引っ張られながら最後無理して退職をするということもあります。そのような状況だと、引継ぎがうまくいかないことが多く、結果として社内に迷惑をかけてしまうということがあります。上司からの引き止めがあった時でも、意思がはっきりしているのであれば、きっぱりとやめる日を決めるべきでしょう。
・転職のことを一部にだけ知らせ、人づてに広まってしまった。
一部の取引先だけに伝えていたが、うっかり口をすべらせてしまい、社内に広まってしまったという事例があります。そうなると、信頼関係にもひびが入り、社内の雰囲気が冷たくなってしまったということもあります。最後、人間関係でひびが入らないようにするためにも、時期を決めてきちんと発表することが望ましいですね。
・引継ぎ不足で、次の人に迷惑をかけた
引継ぎ用の資料の作成が膨大で、終わらないということもよくあります。以前引き継いだ時の資料がなく、0から作り直さなければならないことも多く、タイトなスケジュールで作成しないといけなく、苦労したという声を多く聞きます。引継ぎに苦労しないように、早め早めの準備をしておくことをオススメします。
【円満退社できた成功事例】
・直属の上司に、アポイントを取る
直属の上司からまずは話をしていきます。メールでアポイントを取って、直接口頭で退職の意思を伝えるのがマナーです。メールでは退職の話はせずに、直接会って話をするのがよいでしょう。
話をする場では、なるべく二人で話せる場所がいいので、会議室など、密室がよいでしょう。お酒の席や昼食の時などではなく、改まった場で話を切り出すのが定石ですね。
・退職の意思を伝えるタイミング
退職の意思を伝えるタイミングは、就業規則にのっとり、退職希望日の1~2か月前に伝えます。引継ぎが必要なことも多々あるので、余裕を持ったタイミングで意思を伝えるようにしましょう。
できれば、繁忙期やプロジェクトの進行中の時、人事異動の時は避けるようにして、社内の人に迷惑がかからないタイミングを見つけていきましょう。
・退職理由に気を付ける
決して会社のせいで退職するという結論にせず、角が立たないような退職理由にしましょう。例えば「これまでの経験を生かして、新しいチャレンジをしていきたい」「資格を取得するために、専門学校にいく」「個人で開業する決意を固めた」など、退職もやむを得ないという理由を書くようにしましょう。
・有給休暇をしっかり消化する
有給休暇は時期を考えて、しっかり消化することを頭に入れておきましょう。引き継ぎがありますので、しっかり引継ぎを終わらせた後に有給を消化しましょう。有給は計画的に消化するようにしましょう。
・在職中の転職活動は、会社に知られないようにする
在職中に転職活動をするのはやむをえませんが、表立って社内の人に伝えることは避けましょう。噂話が大きくなって、職場が混乱してしまう恐れがあります。
・引きつぎは丁寧にする
円満退社のためには、引継ぎを丁寧にすることは欠かせません。後任者が業務の進捗状況、内容、留意点などをきちんと確認できるように、引継ぎのポイントを文書やマニュアルで残しておきましょう。
また、取引先や顧客のデータも整理しておき、取引先や顧客に退職のあいさつや後任の紹介をするようにしましょう。
・人間関係を悪化させないようにする
退職の意思を伝えたことで、人間関係が一気に悪くなる恐れもあります。このような事態を避けるために、相手の立場に立ったコミュニケーションをしていきましょう。
退職の意思は、自分勝手と思われないように、丁寧に誠実な態度で臨んでください。業務の引継ぎでは、相手の負担が増えないように誠心誠意サポートをしてください。退職をするのでとやる気のない態度をとるなどしないようにしましょう。
・退職願の書き方に注意する
口頭でも退職はできますが、言った言わないのトラブルになるため、退職願を出すのが一般的になります。
自主退職の場合「一身上の都合」と記載するのがマナーとなります。なるべく当たり障りのない内容を書くことをオススメします。会社都合で退職の場合は、退職願は必要ありませんが、会社によっては求められることもあります。その時は「一身上の都合」としないようにしましょう。一身上の都合にしてしまうと、失業手当を受け取る時期が変わってしまいます。解雇予告手当が受け取れなくなるなどのデメリットもでてきますので注意が必要です。